1.命を賭けた愛の逃避行
江戸時代の駆け落ちは「心中」とは異なり、生きるための選択でした。身分制度や家族の反対を乗り越えて、二人で新しい人生を歩もうとする決意の表れでした。
2.巧妙な逃亡計画「抜け参り」
駆け落ちのための「定番コース」が存在していました。江戸時代では、伊勢参りを装って逃げることが多く、これを「抜け参り」と呼びました。お伊勢参りは庶民でも許される旅だったため、好都合だったのです。
3.「駆け落ち」という言葉の真相
「駆け落ち」という言葉の由来は、文字通り「急いで逃げる」という意味です。しかし、実際には計画的に行われることが多く、お金や着替えなどの準備を整えてから実行されました。
4.ロマンス化される明治時代の駆け落ち
明治時代になると、駆け落ちは「情死」と混同されることが増えました。文学作品でも多く取り上げられ、ロマンチックな行為として描かれることが多くなっています。
5. 形を変える現代の駆け落ち
現代では法的な制限が少なくなったため、昔のような命がけの駆け落ちは減少しました。しかし、家族の反対を押し切って結婚する若者を「現代の駆け落ち」と表現することもあります。
6.駆け落ちの聖地「グレトナ・グリーン」
興味深いことに、駆け落ちは世界中で見られる現象です。例えば、スコットランドのグレトナ・グリーンは、イギリスの若い恋人たちの駆け落ち先として有名でした。これは当時のスコットランドの結婚法が比較的緩やかだったためです。
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